奈良の歴史が創る「KIKKA GIN」独占取材 Part.2



日本酒「風の森」で全国的に知られる奈良の油長酒造が、大和蒸溜所として手がけるジン「橘花 KIKKA GIN」。今回、蒸溜所まで取材に赴き、蒸溜所長である板床(いたとこ)直輝さんに話を伺ってきました。 Part.2では、蒸溜未経験の板床さんが一人で全行程を手がけることになった経緯や、KIKKA GINの今後などをお送りします!


異色の経歴からジンの担い手に…


9年ほど前に油長酒造に入社した板床さん。大学時代をニュージーランドで過ごした同氏は、日本酒ではなく、ウイスキーなど洋酒に目覚めたと言います。とはいうものの、大学ではスポーツマネジメントを学んでいたこともあり、新卒で入社したのはスキューバダイビングの会社。それまで日本酒はほとんど飲んだことがなかったそうですが、お酒が好きだったこともあり、次第にお酒の仕事に携わりたいという情熱に駆られるように。そんな時にたまたま見つけたのが、油長酒造の求人でした。そうして、風の森を手がける人気の蔵元、油長酒造に入社することに。「経歴が面白かったから採用されたのだと思います」と同氏は振り返ります。 時は流れ2017年、洋酒好きだった板床さんに転機が訪れます。奈良が誇る全国的に有名なバー「THE SAILING BAR」の渡邉さんとの出会いをキッカケに、油長酒造はジンの生産を決意。板床さんがその担い手に立候補すると、洋酒好きを知っていた社長はそれを快諾しました。



独学で蒸溜…試行錯誤の末、KIKKA GINが誕生


そうしてジンの蒸溜を手がけることになった板床さんですが、当時、油長酒造には蒸溜の知識を持つ人がおらず、自分で学ぶしかなかったと言います。「英語の文献なども読み漁りましたが、何時間も勉強するより1時間実際に蒸溜する方が分かります。とにかくたくさん試しました」と言い、実践に重きを置いて腕を磨いたのだとか。



KIKKA GINを手がけるにあたって参考にしたジンについて伺うと「たくさんジンは飲みましたが、目指す味として参考にしたジンはなかったですね」と板床さん。「自分が美味しいと思える唯一無二のジンを造りたいと思った」のだと言います。

そうして2018年の9月に誕生したのが「橘花 KIKKA GIN バッチ001」です。2019年の4月にはバッチ2、続いてバッチ3を完成させ、現在のステンレスボトルに詰められ全国で販売されるようになりました。



今後の展望


そして現在、レシピを少し変えたバッチ4を計画中だといいます。さらに、ボトルを変えて安定供給できる定番商品も計画中だとか。 最後に、板床さんにとってジンとはどんなお酒かを伺ってみると「造り手の想像を超えていくお酒です。バーなどでは自分が思っている以上に美味しいカクテルとして提供されていたりします。色々な顔を持っていますし、自分の知らないKIKKA GINに出会いたいとも思いますね」と言います。だからこそ特定の飲み方は提唱したくないそうで、飲み方に多様性を持たせたいとして、59度という高めの度数でボトリングされているのだとか。



歴史的にも重要な大和橘と大和当帰を使用し、生薬発祥の地・奈良で誕生したKIKKA GIN。その誕生の裏では、一見ユニークな経歴を持つ人が活躍し、古都の歴史をジンとして紡いでいました。



KIKKA GINの誕生ストーリーを記したPart.1はこちら
⇒奈良の歴史が創る「KIKKA GIN」独占取材 Part.1


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