ジンの原料&ボタニカ



数あるお酒の中でも、とりわけ華やかな香りを放つジン。 ジンとはそもそも、ベースのスピリッツに、ジュニパーベリーやボタニカル(草根木皮)を加えて蒸留し、香りづけされたお酒。各ブランドによって使われる素材が異なり、それがジンに個性を与えています。 ここでは、ジンに使われる原料について、ベーススピリッツの原料と、よく使われるボタニカルをそれぞれご紹介します。


ベーススピリッツに使われる原料


ベーススピリッツは、文字どおりジンの土台となるもの。 基本的には農作物由来である必要がありますが、その中でも様々な素材が使用されます。


  • 糖蜜(廃糖蜜)

  • トウモロコシ、大麦、小麦、ライ麦、米などの穀物

  • じゃがいも

  • ブドウやリンゴなどのフルーツ


基本的には、デンプンもしくは糖分が含まれるあらゆる農作物がベーススピリッツの原料となりえます。一番多く使用されるのは、サトウキビから砂糖を作る際に生まれる糖蜜。 クラフトジンなどでは、ベーススピリッツの原料にもこだわるところが多く、例えば日本のジンなら米なども良く使用されています。 一般的には、一度96度前後までアルコール度数を高めたニュートラルなスピリッツが使用される(使用前に度数は調整される)ので、原料由来の風味はさほど残っていません。


ジンを特徴付ける、香りづけのボタニカル


一般的にジンには、5~10種、多いものでは40種近くのボタニカルが香りづけに使われます。ジュニパーベリーは必須ですが、それ以外は自由。多種多様なハーブやスパイス、フルーツなどが使用されます。


ジュニパーベリー


ヒノキ科の木の実。松のようなウッディな香りが特徴で、アロマオイルなどにも使われます。



アンジェリカ (ルート)


別名セイヨウトウキ。セリ科の低木で、一般的にはルート(根の部分)を使用。重く甘いムスクような香りで、香りの土台として多くのジンで使用されます。



コリアンダー (シード)


パクチーの英名。ジンに使われるのはシード(種)の部分。葉とは異なり柑橘系の香りをもたらします。


オリス (ルート) 和名ニオイアヤメ。重くフローラルな香りが特徴で、ジンの香りを下支えします。香水の素材としても定番。

シナモン / カッシア お菓子にもよく使用される、温かみを感じさせる甘いスパイス。

カルダモン アジア料理などによく使用されるスパイシーな香りの香辛料。ジンの一般的なボタニカルでは最も高価。

リコリス (ルート) 別名スペイン甘草。甘いスパイスような香りが特徴。欧州菓子やオールドトムジンの甘味料として使われることも。

レモン (ピール) アンジェリカなどとともに、最もよく使用されるボタニカルの一つ。使用されるのはピール(皮)の部分で、フレッシュな柑橘香をもたらします。

オレンジ (ピール) レモンに比べ、やや甘くフルーティーな柑橘の香りが特徴。

その他よく使用されるボタニカル キャラウェイ、フェンネル、ブラックペッパー、キュベブ、ナツメグ、クローブ、バラ、ラベンダー、ローズマリー、ジンジャー、柚子など